銀彩扇子
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京都の老舗扇子屋である大西常商店様にて仕立てていただいた金彩加工を施した扇子。
摺箔、振金、コンプレッサーによる練金の吹き付けによる暈しなどを用いて表現された扇子は銀彩により涼やかに表現されています。
田中金彩工芸は基本的にはこういった製品を制作することは非常に少ないのですが、展示会などの出展予定があり季節的に夏頃であるとこういった作品を自主的に制作することがあります。
今回制作に使ったのは大西常商店様が所持している無地柄の紙
大西常商店様にて同サイズの扇子と無地の紙を比較して確認。どの程度の加工を施すのかを相談。かなり急ピッチで制作したので、和紙に加工を施した写真は撮り損ねてしまいました。
折上がってきた扇子。金彩加工に施した糊の性質の影響で折り畳んだ紙がかなりキツくくっついていたため、撥水加工によるコーティングにてタック(粘着性)を抑えました。
使用された型は「吹雪」と「逆ろうけつ」
二つとも大元はろうけつ染めをモチーフにしたデザイン。複数の技法を混ぜ込んだ一点ものの扇子。